ようやく、ちょっとだけですが、試すことができました。
mpd 0.21では、ビルドするツールがautotoolsからmesonに変わっていますので、本記事の内容は参考になりません。
基本的には、Raspberry Pi公式サイトから、Raspbian Stretchのイメージをダウンロードして、SDカードに書き込むだけです。
SDカードへの書き込みは、Ethcerというツールが便利だそうです。
Raspbianを起動したら、もろもろ設定を行って、aptでmpdをインストールします。このへんは、本Webサイトの他のページなどを参照してください。
とりあえず、この段階で、音楽を再生できることを確認しておくと、あとの手順で詰まった時の検証が楽だと思います。
Raspbianだからか、Debianだからかはわかりませんが、
apt-get build-dep mpd
が使えなかったので、パッケージを一つずつインストールしないといけません。
ということで、mpdの公式サイトの Compiling from source の手順に従います。
sudo apt-get install g++ \
libmad0-dev libmpg123-dev libid3tag0-dev \
libflac-dev libvorbis-dev libopus-dev \
libadplug-dev libaudiofile-dev libsndfile1-dev libfaad-dev \
libfluidsynth-dev libgme-dev libmikmod2-dev libmodplug-dev \
libmpcdec-dev libwavpack-dev libwildmidi-dev \
libsidplay2-dev libsidutils-dev libresid-builder-dev \
libavcodec-dev libavformat-dev \
libmp3lame-dev libtwolame-dev libshine-dev \
libsamplerate0-dev libsoxr-dev \
libbz2-dev libcdio-paranoia-dev libiso9660-dev libmms-dev \
libzzip-dev \
libcurl4-gnutls-dev libyajl-dev libexpat-dev \
libasound2-dev libao-dev libjack-jackd2-dev libopenal-dev \
libpulse-dev libroar-dev libshout3-dev \
libsndio-dev \
libmpdclient-dev \
libnfs-dev libsmbclient-dev \
libupnp-dev \
libavahi-client-dev \
libsqlite3-dev \
libsystemd-dev libwrap0-dev \
libcppunit-dev xmlto \
libboost-dev \
libicu-dev
を実行して、mpd依存のパッケージをインストールします。
なお、これらの開発環境と依存パッケージのインストールに小一時間はかかると思います。
これも、基本的には、mpdを最新バージョンにすると変わらないので、そちらを参照してください。
mpdは0.20になって、ちょっとだけ設定ファイルの項目が変わっているので、念のため既存のmpd.confのバックアップを取っておくことをお勧めします。
Ubuntu 16.04にmpd 0.20をインストールするのページにも書いていますが、0.20で新たに追加された設定項目があります。必要があれば、mpd.confを書き換えてください。
sudo service mpd stop
を実行して、稼働中のmpdを停止させます。
これも、Ubuntu 16.04にmpd 0.20をインストールするのページに書いているとおりです。起動スクリプト中のmpdのパスを、
/usr/bin/mpd
から
/usr/local/bin/mpd
に書き換えます。
以下を実行して、mpdを起動させます。
sudo service mpd start
コンソールから以下を実行して、バージョン0.20が戻ってくれば、正常に動作しています。
mpc version
mpdは、バージョン0.18あたりから、last.fmへのscrobble機能が削除されています。last.fmのscrobble機能は、自分の趣向を客観的に見ることができて、意外と便利だったりします。
で、apt で mpdscribble が提供されているので、これをインストールします。
sudo apt-get install mpdscribble
を実行してインストールします。 設定ファイルは、
/etc/mpdscribble.conf
です。
設定ファイル中の
[last.fm]
url = http://post.audioscrobbler.com/
username =
password =
の箇所を編集するだけです
usernameは文字通りログインユーザー名。
パスワードは平文では受け付けません。
コンソールで
echo -n "パスワード" | md5sum | cut -f 1 -d " "
を実行して、パスワードのハッシュ値を求めそれを入力します。
あとは、
sudo service mpdscribble restart
で、mpdscribbleを再起動させます。
syslogもしくは、
sudo systemctl status mpdscribble.service
で、mpdscribble 動作状況を確認します。
Raspbian は、初期状態では、タイムゾーンがUTCになっています。
JSTに変更するには、以下を実行して、Asia から Tokyoを選びます。
sudo dpkg-reconfigure tzdata